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2011年10月23日

『我が家の家づくりの基本構想をまとめる』

2006年春。
紆余曲折はありましたが、基本構想が決まりました。
というより、踏ん切りをつけました。

これまで、このブログでお話させていただいたように、
家づくりでは、いろんな部分の「どうするか?」
〜間取り、意匠(デザイン)、構造、設備などの各部門のこと、
それぞれの細かい部分のこと、それらを統合した全体のこと、など〜
を考え、決めていくことになるのですが、
“あちらを立てれば、こちらが立たず”のようなことは、
日常茶飯事に発生します。

一口に言えば、そのような問題を解決していくのが、
「設計」というものだと思うのですが、
最終理想状態へのアプローチは、それこそ、無限にあるようなものなので、
一晩寝たら、懸案事項への別の解決方法を思いついたりして、
永遠にその繰り返しになってしまうこともありがちです。

仕事として受注した設計業務ですと、
基本的に締め切りというものがありますので、
その限られた時間の中で最大限格闘するわけですが、
自分自身の家の設計となると、〆切が、あって無いようなものです。

〆切は延ばしていいから、もう少し考えようと思えば、
誰も文句を言いません。(家族は、いいますが・・・。)
だからといって、いつまでもそんなことを言っていたら
いつまでもゴールには、たどり着かないことになります。

それもあって、水害後の2004年の秋から考え始めた
我が家の設計も、基本設計が固まるまでに2年近くを
費やしていました。
もちろん、その間に正規の設計業務のほうを主体として
やっていますから、
我が家の設計は、時間外のアルバイトのようなものですが、
それにしても、時間がかかりすぎているのは確かです。

ともあれ、「えいやっ!」と気合一発、もう後戻りは
しないと決意した時は、すでに2006年の春になっていました。

いくつかの、大きな柱・・・

○小さいこと
○家の中を細かく仕切らないこと
○軽いこと
○単純明快であること
○光を多く取り入れること
○建築仕上げは、ローコスト
○設備機器は、最新のものを奢る
○家全体が一体感を持っていること

を基本方針として、基本設計(配置、平面、立面、断面)などを
作成し、模型を造りました。

意地でも建てた小さな家の模型001.jpg
(道路から見た正面のイメージ)

家の模型1階
(1階の間取りを模型で見る)

我が家の模型〈2階〉
(2階の間取りを模型で見る。洋室は子ども部屋、和室は夫婦の寝室になります。)

わが家の光の入り方
(1階、2階の上下のつながりを模型の断面で見る。サンルームが南側。)

これをスタート地点に、見積もりや工事をするための建築図面の作成・・・
実施設計を始めます。
家の出来上がりイメージは、すでに頭の中に完成されていますので、
あとは、図面を描くという作業のみ。
残業でも、徹夜でもなんでもしてガンガン進むだけです。

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ラベル:基本構想
posted by 建築士ky at 09:00| Comment(0) | 構想編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月21日

『照明は、器具の見た目じゃなくて、光の出方を考えたい。』

照明についても、触れたいと思います。
今回の家づくりにおいて、照明器具についても、
ローコストでありながら、質の高い内容にしたい
という設計方針に変わりありません。

照明器具の世界では、有名デザイナーがデザインした
照明器具もあり、うっとりするような外観と
室内を豊穣にする光の出方がなんともいえない
素晴らしさは、他に変えがたいものがあります。
家を建てるときには、是非使いたいと夢に描いていました。

しかし、今回の家づくりでは、何度も言うようですが、
無いお金の中でやりくりするわけですから、
贅沢なお金の使い方はできません。
デザイナー系の器具、今は我慢です。

かといって、安い照明器具・・・
電気屋さんに何でもいいから安く選んでっていう
やり方もあるにはあるのですが、
それでは、家全体のデザインバランスが達成できません。

さぁ、どうしようか?(常にこれですね。)
そこで、私のとった戦略(?)は、
「照明器具は見た目ではない。光そのものが大事だ!」
という基本方針でした。

照明器具のカタログを開くとわかるのですが、
一般的に照明器具の命は「見てくれ」です。
カタログという2次元の情報で伝えるかぎり、
実際の光の出方・美しさは、わからないわけですから。

値段の高い照明器具は、セード(被い)などの
外見の部分がまず高級に作ってあります。
光を出す機械の部分は、それほど差が無いと思います。
使っている木が銘木だったり、ステンドグラス的だったりと
お金がかかっているわけです。

ただし、本当にいいデザイナーの作品は、
光の出方まで考えた上での造形ですから、
そのためにコストを費やしているケースが多く、
これはまっとうなお金のかかり方だと理解できます。

さあ、そこまで考えると、方針が決まります。
なるべく、セードにお金をかけていない、
純粋に光を出そうとしている照明器具を選びます。

我が家のトイレの天井

例えばそれが、
スポットライト系、ダウンライト系、直管蛍光灯系、
電球丸出し系(私の造語)となってきます。
それぞれ、器具本体はいたってシンプルに造形されています。
だから、1台の単価が安いのです。
おまけに、押し付けがましいデザインも施されていないので、
いろんなインテリアのテイストにあわせられます。

和室の自作照明器具

和室の照明は、普通にすると和紙張りのペンダント型を
つるしたりするのですが、安っぽく見えないグレードに
しようとすると、1台5万円以上になってしまいます。
おまけに、ベニヤの和室には合いそうもありません。

そこで、我が家は40Wの直管蛍光灯2本を天井の見えてる梁の
両側に1本ずつ取り付け、斑入り障子紙と竹ひごで私が自作した
カバー(被い)をつけてみました。
蛍光灯は、1本3千円台(実勢)のもの。自作の被いは、
材料費千円くらいです。

スポットライト+レール

他のスポットライトや丸出し電球にしても
1台、3千円〜5千円くらいです。
光は、充分使えてますし、これらの照明器具は、
一般のペンダント型やシーリング型が部屋全体を
まんべんなく照らすのに対して、
光が1方向に集中する傾向がありますので、
いわゆる光の重心位置が下がってきて、
部屋に落ち着き感が生まれています。

ベニヤ作りの真壁

これだけ安い器具なのに、本体仕上げは、かなりキチンと
してあって、(単なる単色仕上げといえば、それだけですが。)
コストパフォーマンスは、相当高いと感じます。
日本の工業力のスゴさです。

細かいところでは、確かに“痒いところに手が届く”的な
便利さは足りませんが(例えば、寝るときの豆電球がないとか)、
何分の一かのコストで、かえって雰囲気を良くしているのですから、
「ローコストで良いものを」という初期目標は、
充分達成できているのではないかと思っています。

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ラベル:照明
posted by 建築士ky at 11:39| Comment(0) | 構想編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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