今回は、住宅の中でも、内部的な部分、
インテリアデザインと設備に関する図面についてご説明いたします。
《天井伏図》
「天井伏図」は、部屋の天井部分を下から見上げた状況を
図にしたものです。
デザイン、寸法、材質、仕上げ内容が中心的情報になります。
《展開図》
一般的な部屋は、いわゆる直方体の形です。
内部から見ると6面あるわけですが、床は「平面図」で、
天井は「天井伏図」で、それぞれ表されますが、
残りの4面、つまり、壁の4面を表すのが「展開図」です。
これも「天井伏図」と同じで、
デザイン、寸法、材質、仕上げ内容を表記します。
「各部屋4面×部屋数」分だけの図を描きますので、図面枚数も多くなり、
我が家でもA2の大きさの図面で4枚描いています。
《鋼製建具表》
「鋼製建具表」は、アルミ製やスチール製の窓やドアが
どんな仕様のものであるかを表した表形式の図面です。
我が家では、全て既製品のアルミサッシを使いましたので、
正面から見た姿の絵と、使用場所、台数、ガラスの種類・厚さ、
特別に附属する金物類などを記載します。
既製品の場合、サッシの断熱グレードの違いや
使用するガラスが種類・・・ペアガラス、防犯ガラス、熱線反射など・・・
の違いが大事になってきます。
《木製建具表》
「木製建具表」は、住宅の主に内部で使うドアや襖、障子などを
「鋼製建具表」と同じ形式で表しています。
我が家では、木製の引き違い戸、和紙張りの障子がメインです。
最近は、建材メーカーから既製品の内部ドアが豊富なバリエーションで
発売されていますので、そちらを使う住宅工事も多いです。
《電気設備図》
「電気設備図」は、照明器具の位置、その照明を操作するスイッチの位置、
コンセントの位置、その他の電気設備・・・分電盤の位置などを図示している
図面です。実際の工事での“配線”などは、ここでは記載しません。
どちらかといえば、使う方(住み手)が生活上、目にする部分を
取り扱っています。
他に、「照明器具リスト」も記載して、図面上の“照明器具マーク”が
どのメーカーのどんな型番の商品かがわかるようにしています。
例えば、洗面に入る前のところにある「B」と記号をふっている照明器具は、
実際の出来上がりでは、下の写真のようになります。
《給排水設備図》
「給排水設備図」は、水廻りの設備機器をどのように配置していくかを
表している図面です。主なものは、キッチン、お風呂、洗面、トイレです。
屋外では、外部用の水道(給水栓)や水道メーター、浄化槽などが
対象になってきます。
給湯器の設置と給湯する箇所も指定します。
また、水道以外にも“ガス”が対象になってきます。
キッチンのコンロがメインですが、部屋の壁付けガスコンセントを
設けて、ガスストーブに対応するかどうかも検討項目です。
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このように実施設計の段階でつくった図面は、全18枚となりました。
18枚とはいえ、実際は行きつ戻りつになりました。
例えば、間取りをちょっと変更しても、
「平面図」を変えるとともに、連動して「構造図」や「展開図」、
「設備図」も変えることになるわけです。
しかし、そういった手間をかけることで
設計内容は、より充実して洗練されていきますので、
いろいろな場合を想定して設計内容が実生活にフィットするかを検証しながら、
図面を変更して、設計をより濃いものにしていく過程は、
欠かすわけにはいかないところです。
ラベル:設計図